変な街ロッテルダム。世界一身長が高い人が世界一低いオランダに住んでる。

オランダ

オランダは変な国だ。

国土の26%が海面下に位置する世界一平均標高の低い国だが、

オランダ人の平均身長は世界一を争ってる。

オランダ 183.8cm 170.7cm
デンマーク 182.6㎝ 168.7㎝
ドイツ 181.0㎝ 168.0㎝
・・・・
アメリカ 176.4㎝ 162.9㎝
日本 170.7㎝ 158.0㎝
中国 167.1㎝ 155.8㎝
インド 161.2㎝ 152.1㎝

出典:英語版Wikipedia

つまり、平均標高が世界一が低い国に、平均身長が世界一高い人間が住んでいる変な国なのだ。

ちなみに、オランダで一番標高の低い場所は、オランダ第二の都市ロッテルダムの北東部付近で海抜マイナス7mだ。

ロッテルダムのほとんどは、海よりも低い海抜マイナス地帯で、ロッテルダム空港の標高はマイナス5m。
ちなみに、アムステルダム・スキポール空港はマイナス3m。
アムステルダム・スキポール空港

そして、この標高の低いロッテルダムこそ、オランダの中でも群を抜いて変な街なのだ。

ヨーロッパの歴史ある街の多くは石やレンガで作られた伝統的な西洋建築が立ち並ぶ。
[オランダ・アムステルダム]

[イタリア・フィレンツェ]

しかし、ロッテルダムの街は近代的で、しかも変わった形の建物が多い。
ロッテルダム中央駅を降りると、そこは別世界だった。

こちらは一般住宅のキューブハウス。

歩いてると突如現れる飛び出す車。

遊園地でも無いのに脈絡なく現れる観覧車。

住宅や商業施設が入る複合施設「マルクトハル」

街を歩いてるだけで、変わった建物が、次から次へと現れて、散歩しているだけで楽しい。
なぜ、ロッテルダムは他の都市と比べてこのような近代的で個性的な街になったのだろうか?

ロッテルダムは第二次世界大戦でかなりの被害を受け、港のある工業都市として栄えた街は焼け野原になってしまった。
街を復興する際に、アムステルダムなどの都市との差別化を考え、戦前の姿を再現するのでは無く、近代的な都市を作る方向に舵を取った。
こうして今では他の街では見る事の無いような斬新な街並みになったのである。

このような斬新なデザインは「ダッチ・デザイン」や「コンセプチュアル・デザイン」と呼ばれ、世界中に広まった。

日本でも、青森ねぶた祭りを体感できる観光施設「ねぶたの家 ワ・ラッセ」などがオランダ人が設計した建物として有名だ。

ねぶたの家 ワ・ラッセ

ねぶた祭り

こちらは、スキポール空港の時計。
スキポール空港の時計1

スキポール空港の時計2

スキポール空港の時計3

スキポール空港の時計4

スキポール空港の時計5

「ダッチ」とは英語で「オランダの」と言う意味であるが、従来はネガティブな意味で使われてきた。
「dutch uncle(ダッチ・アンクル)」は、そのまま訳せば「オランダのおじさん」だが「無礼な批判をする人」の意味を含む。
「dutch treat(ダッチ・トリート)」は、直訳すれば「オランダ人のおごり」だが、オランダ人はケチのイメージから「割り勘」の意味になる。
英語が母国語のイギリスはオランダと長い間戦争(17世紀から18世紀にかけての英蘭戦争)をしており、イギリスの敵国であるオランダを意味する「ダッチ」にはネガティブな表現が多かった。
しかし、今では「ダッチデザイン」のようにクールなイメージに置き換わってきている。

ちなみに、ダッチなお人形さんは日本で作られた言葉「和製英語」で、イギリスは関係ない。
昔からオランダと友好的だった日本において、そのような言葉が広まったのかは、諸説があり謎に包まれている。

この記事(オランダ・ロッテルダム)はYouTubeからご覧になれます。

コメント

  1. マルクトハルは夜行くとなかなか面白い絵になる

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