ベトナムのダナンからフエへ
フエはベトナム中部にある人口約45万人の都市で、ダナンの北西へ約100kmほどの場所に位置しています。
1802年~1945年にかけてグエン(阮)朝の首都が置かれていた歴史があり、現在でも当時の建造物が数多く残っています。
1993年には「フエの歴史的建造物群」として、ベトナムで初めて世界遺産に登録されました。
ダナンからフエへのアクセス方法
ダナンからは車で約2時間半〜3時間ほどなので、日帰り観光も十分に可能です。
日本人はツアーを利用して行く方が多いですが、今回は自力で行く場合の方法を調べてみました。
主な移動手段は「バス」「鉄道」「タクシーのチャーター」の3つです。
タクシーチャーター:約150万ドン(約8,000円)快適だが、言葉が通じにくくトラブルが起きやすい
バス : 約14万ドン(約750円) 格安だが本数が少ない。現地会社での予約が必要
鉄道(ベトナム統一鉄道): 約6万〜10万ドン(約300〜500円) 最も安くて確実。風情も楽しめる
というわけで鉄道でフエまで行ってみました。
早起きして夜明け前のダナン駅へ

ダナン・フエ間の鉄道時刻表
ダナン発・フエ行きの電車は1日9本(※2019年時点の公式HP情報)。所要時間は約3時間です。
【ダナン発 ➔ フエ着】
02:23 ➔ 04:52
06:30 ➔ 10:10
10:03 ➔ 12:58
12:49 ➔ 15:26
13:55 ➔ 16:19
18:45 ➔ 21:24
19:53 ➔ 23:00
23:04 ➔ 01:34
【フエ発 ➔ ダナン着】
04:55 ➔ 08:35
07:00 ➔ 09:40
08:37 ➔ 11:05
09:31 ➔ 12:20
10:59 ➔ 13:25
17:10 ➔ 19:51
19:51 ➔ 22:21
22:28 ➔ 01:06
> 🔗 **最新の時刻表確認はこちら:** [ベトナム統一鉄道 公式HP](https://www.vr.com.vn/)
> ※スケジュールは変更になる可能性があるため、事前に必ず公式HPをご確認ください。
ベトナム統一鉄道の切符の買い方
ベトナム統一鉄道の公式HPからネット予約をする場合、ベトナムの銀行口座がないと決済ができません。
そのため、大半の旅行者は駅の窓口で直接購入することになります。
窓口での購入に必要なもの:パスポート(またはパスポートのコピー)
パスポートをホテルに預けていたため携帯していなかったのですが、航空券など「名前が確認できるもの」を提示したところ、
生年月日を聞かれただけで無事に購入できました。
(と言うか隣町まで行くのに、パスポートをホテルに預けるのもアホだわ・・・)
「ソフトシート」と「ハードシート」
窓口では、座席の種類を「ソフトシート」にするか「ハードシート」にするか聞かれます。
ハードシート: 料金は安いが、椅子が硬い
ソフトシート: 値段は少し高くなるが、クッション性があり快適
と言っても、料金は日本円で300円が500円程度になるくらいの差です。
3時間の移動になるため、絶対にソフトシートをおすすめします。
⚠️ 注意:片道切符しか買えない?
窓口で「フエからの帰りのチケットも一緒に買いたい」と伝えたところ、「帰りの分はフエの駅で買ってくれ」と言われ、片道しか購入できませんでした。
遅延は当たり前?ベトナム鉄道の洗礼
フエ行き電車は「6:30発」を購入しました。
ところが、駅のホームでは「8:10発に遅れる」とのアナウンスが。
2時間近く駅で待ち、ようやく8:10になっても今度は列車が来ません。
結局、さらに遅れて8:20にようやく列車が到着しました。
フエ駅に到着したのは、予定を大幅に過ぎた12:15でした。
海沿いの線路をひたすら北進してフエに向かいます。

フエでのトラブル発生!バイタク詐欺の顛末
フエに到着し、真っ先にダナン行きの帰りチケットを購入しようと窓口に並んだのですが、
なんと「今日のチケットは全て完売」と言われてしまいました。
帰りの移動手段は、タクシー、バイクタクシー(バイタク)、バスに限られることに。
これまでの旅でバイタクの便利さに味を占めていたので、駅前で声をかけてきた愛想の良いおじさんのバイクに乗ることにしました。
1人目のバイタク:話が違う~追加料金の罠
交渉内容はこうです。
> **「フエの街観光と、フエからダナンまでの送りを含めて400kドン(約2,400円)でOK」**
少し安すぎる気もしましたが、Google翻訳で念を押したらOKと言ってくれたので、交渉は上手くいっていたのだろうと思ってしまいました。
何よりニコニコしていて人当たりの良さそうなおじさんです。
本当に良い人でした。

観光中も、日本人は知らないような超穴場スポット龍のオブジェを教えてくれたりしてすっかり気を良くして、
おじさんにジュースを奢ったりしてお世辞を言ったりしていました。

しかし、フエの観光名所や新市街を一通り回り終えると、おじさんは事務所のような場所の前でバイクを止めました。
おじさんは英語が話せないため、事務所の人が代わりに説明すると
「400kドンでのサービスはここまでだ。ダナンに行くなら、追加で800kドン(約4,800円)必要だ。」
と説明を受けました。
後から冷静に考えれば追加の800kドン(約4,800円)は妥当な金額だったのですが、話があまりにも違うので
「ここまでの400kドンは払うが、他の手段で行く。」
と声を荒げて、その場を去りました。
こうなると帰りの足がありません。
近くにいたバイタク数人に声をかけて相場を探ると、ダナンまでは700kドンあたりが妥当なようでした。
念のためフエ駅まで行って、駅員に聞いてみました。
「ダナン行き切符は売ってますか?」
駅員さん「ダナン行きは売り切れたよ」
「じゃあダナン行きバスはありますか?」
駅員さん「この時間にバスはない」
もはや帰りの手段はバイタクしかなくなった・・・
2人目のバイタク:人気のない道路でまさかの脅迫?
流しのバイタクでいかにも人畜無害そうなおじいさんに声をかけると、
「500kドン(約3,000円)でダナンまで行くよ」とのことでした。
これならよいだろうと思い、バイクに跨る。
おじさんは頼んでもいない教会に連れて行ってくれたりしたが、もうフエを楽しめる気分ではなかったため、
「早くダナンに連れて行ってほしい」
と告げました。
おじさんは素直に応じてくれたように見えました。
スマホのGoogleマップで道筋を確認しながら、「よしよし、合っているな」と一安心していると・・・
フエを出て2キロほど進んだところで、急におじさんがバイクを止めました。
周りは2車線の道路を車がビュンビュンと行き交い、建物もまばらな寂しい場所です。
「なぜこんなところで止めるのだろう?」
嫌な予感は的中しました。
さっきまで穏やかだったおじさんの眉間に、急に険しいシワが寄ります。
「ここで500kドン払え」
「はぁ?(まだ着いていないのに?)」
「あとは仲間がダナンまで連れて行くから、ここで少し待て」
いくらなんでも怪しすぎる。
危険を察し、とっさにこう告げた。
「150kドンやるから、もうここからは自分でなんとかする!」
しかし、おじさんは「仲間が来るまで待て」と言って150kドンを受け取ろうとしません。
1分ほど押し問答を続けた後、おじさんのポケットに無理やり150kドンをねじ込み、広い道路の反対側へと全力で渡りました。
救世主親日ベトナム人との出会い そしてダナンへ
命からがら逃げ込んだのは、道路の反対側の民家を兼ねたバイクの修理屋さんでした。
中から優しそうなお兄さんが出てきて、親身になって話し相手になってくれました。
この時、緊張の糸が切れたのか、自分が全身汗でびっしょりになっていることにようやく気がつきました。
しばらくお兄さんと日本のことなどを立ち話していると、奥様が出てこられました。
なんと、偶然にも日本の「仙台白百合女子大学」の学生証を見せてくれたのです!
まさかの場所で大の親日家の方に出会うことができました。
「どうしてもダナンに帰りたいんです」
のような話をしてると、ちょうどタイミングよく目の前の道路をダナン行きのバスが通りかかりました。
すると、修理屋さんの家族3人が道路に出て、これでもかと手を振り回してバスを止めてくれたのです!
もうちょっと色々話したい気もしたけど、
おかげで私は無事にダナン行きのバスへと飛び乗ることができました。
せめて連絡先を交換したかったな。
フエの旅はトラブル続きで本当に肝を冷やしましたが、
ベトナムの人の温かさに救われた、忘れられない1日となりました。
みなさんも流しのバイタクにはくれぐれも気を付けてください。
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